posix_memalign

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Langue: ja

Version: 2003-08-22 (mandriva - 01/05/08)

Section: 3 (Bibliothèques de fonctions)

名前

posix_memalign, memalign, valloc - アラインメントされたメモリの割り当てを行う

書式

 #define _XOPEN_SOURCE 600
 #include <stdlib.h>
 
 int posix_memalign(void **memptr, size_t alignment, size_t size);
 
 #include <malloc.h>
 
 void *valloc(size_t size);
 void *memalign(size_t boundary, size_t size);
 

説明

関数 posix_memalign() は size バイトのメモリを割り当て、割り当てられたメモリのアドレスを *memptr に設定する。 割り当てられたメモリのアドレスは alignment の倍数になっているはずである。 alignment は 2 のべき乗で、かつ sizeof(void *) の倍数でなければならない。

廃止された関数である memalign() は、 size バイトのメモリを割り当て、割り当てられたメモリへのポインタを返す。 メモリのアドレスは boundary の倍数になっているはずである。 boundary は 2 のべき乗でなければならない。

廃止された関数である valloc() は size バイトのメモリを割り当て、割り当てられたメモリへのポインタを返す。 メモリのアドレスはページサイズの倍数になっているはずである。 これは memalign(sysconf(_SC_PAGESIZE),size) と等価である。

3 つの関数はいずれもメモリのゼロクリアを行わない。

返り値

memalign() と valloc() は割り当てられたメモリへのポインタを返す。 割り当てに失敗した場合は NULL を返す。

posix_memalign() は成功した場合は 0 を返し、 失敗した場合は次のセクションに記載されたエラー値のいずれかを返す。 errno はセットされないことに注意すること。

エラー

EINVAL
alignment パラメータが 2 のべき乗でなかったか、 sizeof(void *) の倍数でなかった。
ENOMEM
割り当て要求を満たすのに十分なメモリがなかった。

バージョン

memalign() と valloc() はすべての Linux libc ライブラリで使用可能である。 posix_memalign() は glibc 2.1.91 以降で使用可能である。

準拠

関数 valloc() は 3.0BSD で登場した。4.3BSD では廃止されたと記載されており、 SUSv2 では過去のものだと記載されている。 POSIX.1-2001 にはもはや存在しない。 関数 memalign() は SunOS 4.1.3 で登場したが、4.4BSD にはない。 関数 posix_memalign() は POSIX.1d に由来する。

ヘッダ

posix_memalign() の宣言を <stdlib.h> で行うことに関しては、皆の意見が一致している。 この関数を宣言するには、 glibc では _GNU_SOURCE を定義する、または _XOPEN_SOURCE を 600 より小さくない値に定義する、のいずれかを行う 必要がある。

いくつかのシステムでは、 memalign() は <malloc.h> ではなく <stdlib.h> で宣言されている。

SUSv2 によると、 valloc() は <stdlib.h> で宣言される。 libc4,5 や glibc では <malloc.h> で宣言されており、 さらに <stdlib.h> でも宣言されることもある (具体的には以下のいずれかの場合: _GNU_SOURCE が定義されている、_BSD_SOURCE が定義されている、 glibc で _XOPEN_SOURCE_EXTENDED が定義されている、 glibc で _XOPEN_SOURCE が 500 より小さくない値に定義されている)。

注意

多くのシステムでは、アラインメントに関して制限がある。例えば、 ブロックデバイスに対するダイレクト I/O に使用するバッファには アラインメントに関する制限がある。 POSIX では、どんなアラインメントが必要かを知るために pathconf(path,_PC_REC_XFER_ALIGN) コールを規定している。ここで posix_memalign() を使うと、この必要条件を満たすことができる。

posix_memalign() は alignment が上で詳細に述べた必要条件を満たすかどうかを確かめる。 memalign() は boundary パラメータが正しいかどうかの確認を行わないかもしれない。

POSIX では posix_memalign() によって獲得したメモリは free(3) を使って解放することができる必要がある。 いくつかのシステムでは memalign() や valloc() で割り当てられたメモリを再利用する手段が提供されていない。 (なぜなら free(3) に渡すことができるのは malloc(3) から受け取ったポインタだけだが、 例えば memalign() は malloc(3) を呼び出し、得た値をアラインメントしてしまうからである) GNU libc では ここに述べた 3 つの関数のいずれで獲得したメモリも free(3) で再利用することができる。

GNU libc の malloc(3) は常に 8 バイトにアラインメントされたメモリアドレスを返すので、 ここで述べた関数が必要になるのは 8 バイトよりも大きなアラインメントが必要な場合だけである。

関連項目

brk(2), getpagesize(2), free(3), malloc(3), feature_test_macros(7)